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第173話

それから数日間、射精させず身体を弄らせ続けた。 アナルの次は乳首。 勿論、乳首だけではイけずグズグズと半泣きで強請られたが、イかせなかった。 乳首だけは無理だろうとは思ったが、それで良い。 これが狙いなのだから。 「正宗さん…」 「準備出来たか」 「……はい」 ボランティア終わりの三条をそのまま浴室へと案内し、暫くすると真っ赤な顔で部屋へと入ってきた。 「あの……、俺の服は…。 それと、なんで下がないんですか…」 着ていた私服は、綺麗に畳まれたままローテーブルの上だ。 そっくりそのまま持ってきた。 下─ボトムス─は、わざと用意していない。 用意したのは、自身のTシャツ1枚と下着のみ。 なぜかって? 恥ずかしそうに顔を赤くする恋人が見たい、の1択しかないだろ。 「どうせすぐ脱ぐんだから良いだろ。 ほら、来いよ」 細い手首を掴み隣の部屋へと誘導すると、その身体をベッドの上へと押し倒した。 驚いた顔。 捲れたシャツから覗く腹部。 局部を守る下着。 どれひとつとっても良い。 こんな汚れを知らない顔で、アブノーマルな行為を好む。 たまんねぇよな 「そんな顔で弟達と朝飯食ったのかよ。 それから、吉田に会って、子供達に勉強教えて?」 「…そ、っんな顔って…」 「自覚ねぇ? 物欲しそうな、えっろい顔」 玄関ドアを開けた時から、誘うような顔をしていた。 マスクで隠していたって解る程の艶やかな表情。 アイスコーヒーでも先に飲まして…と思ったのに、早々に浴室に押し込んでしまった。 それほどまでに焚き付けられる顔をしている。 腹の真ん中の窪みからゆっくりと爪の先で皮膚の上スレスレでなぞった。 「…っん」 「セックスしてぇって顔してる。 ちゃんと我慢出来たのか、調べような」 「え、」

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