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第184話

「あ゛…」 「きもちーな。 久し振りに射精してどうだよ」 頭が溶けそうなほど気持ちが良い。 脳味噌が解ける。 揶揄ではなく本当に。 そんな快感だ。 ゆっくりと尿道に残る精液を搾り出され、喉からも声が漏れた。 汚い喘ぎ声だ。 だけど、長岡の陰茎はアナルのナカで硬さを保ったまま。 「口はそんままで良いから、こっち見ろ。 俺の目、見ろって」 「ぁ、」 ブランケットの隙間からゆっくりと視線を移した。 雄の目がまっすぐに自分を見ている。 自分だけを。 その間も手は止まらず、顔を歪めてしまう。 変な顔をしているはずだ。 だけど、自分を見る目はギラギラと輝き鈍らない。 見られることは恥ずかしいが、その目が嬉しい。 「出し切ったか。 ははっ、すげぇ量。 しかもどろっどろ」 ゴムをとられるのを視界に映しながらも呆けていると、それが目の前に晒される。 大きく伸びた避妊具。 その中には、自身の精液。 「口、開けろ」 「…ぁ、」 「良い子だな」 ドロッとした生暖かいものが、口へと注がれる。 上手く口に入らず顔やブランケット、シーツを汚す。 ゴクッと喉を鳴らせながら飲み込むのも丸見えだ。 「やっぱあの飲ませ方が良いよな」 あの、飲ませ方。 あれが良い。 青臭いキス。 早く、したい。 口の上でひっくり返されたコンドーム。 長岡もそれを飲み込んだ。

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