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第194話
「あ、あと、前のセックスん時に、なんでもするっつったろ。
頼みがあんだけど良いか」
「あ…、はい」
なんでもするから入れてくれと強請ったんだ。
冷静になると、とんでもないことを言ってしまったと思う。
そこまでして強請るなんてはしたない。
だけど、あのセックスもとても気持ちが良かった。
「実習終わったら顔見せてくれ」
「……え?」
「別に当日じゃなくて構わねぇ。
つか、当日は疲れてるだろうし翌日も寝ててぇだろう。
平日でも休みでも、いつでも構わねぇから」
どんなことをさせられるのかと思えば、顔を見せてくれだなんて。
そんなのそんな理由がなくてもする。
というか、そうするつもりでいた。
会いたいから。
理由なんてなくて、ただ恋しいから。
恋人に。
そして、目標となっている恩師に会いたい。
「そんな、ことで良いんですか…?
実習終わったら、会いに来るつもりでしたし…」
「そんなことじゃねぇよ。
そうして貰いてぇの。
だから、予約」
小指を差し出され、クリクリした目がふと緩む。
本当に長岡は、自分の扱いが上手い。
機嫌をとるのも元気にさせるのもお手の物だ。
差し出されたそれに自分のものを絡めた。
お互いの会いたい気持ちに正直になる。
「約束な」
「はい。
約束です」
だけど、やっぱりとびきりのご褒美だ。
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