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第208話

2時を過ぎると三条がうとうとしはじめた。 瞬きがゆっくりになり、目は眠そうにとろんとする。 あぁ、眠いのだと誰が見ても分かる姿だ。 「キリも良いし横になるか?」 『も、すこし遊びたいです』 「眠くねぇ?」 『はい』 眠そうな顔をして、はいときたもんだ。 このまま横にさせてもコロッと眠るだろうが、三条の性格上ゲームを続け寝落ちさせた方が手っ取り早そうな気もする。 「なら続けようか。 次はなんにする?」 『まーじゃん、がいいです』 甘い呂律で麻雀。 わざと頭を使うゲームを選ぶ辺り起きていたいのだろう。 『やっぱり、おせろ』 「オセロな」 はじまりはしたものの、ゆっくりした動き。 選択に時間がかかっているのか、はたまた眠いのか。 ゆっくりだがゲームは続く。 「やっぱ横になっか」 『ん、』 「ゲームは端に置いて。 そうだ。 ほら、横になれ。 俺も横になるから」 もそもそと動く姿が可愛らしい。 素直で子供みたいだ。 ぽふっと枕に頭を埋めるその顔は、もう目が開いていない。 沢山、沢山頑張った証拠だ。 気を遣い神経を使ったから、こんなにも体力を消費する。 「俺の夢みろよ」 返事はなかったが、きっと良い夢をみろ。

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