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第225話

終わった。 校門を抜けて、ドッとその実感が溢れてきた。 長いようであっという間だった3週間。 研究授業も、合評会も乗り切れた。 今の自分に出来ることと出来ないことも分かってきた。 まだこれから、大学への提出物の作成や受け入れてくれた学校へのお礼等が残ってあるが、それでも乗り切ったんだ。 こんな時期なので、飲み会もなし。 このまま自宅に帰るだけ。 明日は泥のように眠りたい。 それから、長岡とダラダラ過ごす。 3週間分の長岡と睡眠を貪るんだ。 玄関で靴を履き替えそれを持ち帰る。 もう学校に来る理由はないから。 慣れたと思ったら、お別れ。 少し寂しい気持ちもあるが、それよりもやっぱり解放感の方が大きい。 グラウンド脇を歩く足取りも軽い。 三条はスマホに表示される時刻を確認する。 つい先程、自宅の方向行きの電車が学校最寄りの駅を発車したばかりだ。 だけど、これで構わない。 自宅とは反対行きの電車へと乗り込んだ。

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