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第231話

まずは優等生の顔を1枚。 長岡は、少し緊張感しているのが珍しくて良い写真が撮れたと満足げ。 長岡はどんな格好でも様になるが、確かに、いつもと違う姿の写真はレアで嬉しい。 「腹膨れてるか?」 「そんなには。 普通に1.5人前ですし」 長岡から多めに盛り付けてもらったと言っても、Yシャツの上からなら分からない程度だ。 それがどうかしたのだろうか。 「シャツはだけて」 「普通のって…」 「駄目か…?」 狡い。 こんな時ばかり、顔の良さを利用するんだ。 綺麗な顔を惜しげもなく利用、強請る。 「おかずにしたい」 良い声まで…っ。 「駄目か?」 「あ…そ、の……」 「遥登」 この人に勝てるなんて思っていないが、完敗だ。 「……3枚までです」 「厳選して3枚? シャッター押すのが3回?」 「シャッター…」 「シャッターな。 分かった」

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