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第238話

こんな時、官能小説ならなんと表現されるのだろうか。 これだけ本を詰んでいても、その類いのものはいまだこの部屋にはない。 だって、現実の方がうんと淫らで蠱惑的だ。 舌の動きもどこで習ってきたんだか。 学習能力の高さのせいだろう。 そうでなければ本当に自身のモノとそれを模したモノで串刺しにして泣かせる。 すると、三条の動きが変わった。 「上顎擦ってんじゃねぇよ」 「…っ、」 「んなに気持ちいかよ。 なぁ、はーると」 頭を掴んで上顎を擦りながら喉奥を突きたいのを我慢しているというのに。 それだけ三条も溜まっているのだろう。 なにせ3週間の実習だ。 それに加え自身の勉強もある。 自分も経験したことがあるので解る。 ヌく暇があるなら寝ていたい。 だから発散させたい。 どうせなら自分で、気持ち良く。 「ひもひぃ、えす」 「銜えたまま喋んなよ。 擽ってぇ」 振動が陰茎に伝わってきて擽ったい。 それにしても、三条は余裕そうだ。 「遥登、余裕だな。 ゴム着けるだけのはずだろ」 「ん、…」 「なら終わりだ。 それとも、コレはいらねぇ?」 名残惜しそうな目が強請るが笑顔を返すだけ。 三条は渋々了承するかのように口を離した。 唾液に塗れた陰茎はすっかり完勃ちで、いつでも挿入出来る状態。

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