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第256話
ご飯冷めたかな
ローテーブルの上で熱が冷めるのを待っているご飯は粗熱がとれ、手で触れるとじんわりとあたたかい。
もう少し冷めたらおかずと共に冷蔵庫、冷凍庫へと移動させる。
そうしたら、餡蜜を買いに行く。
餡蜜とラムネ。
口の準備はバッチリだ。
リュックから取り出してきたハンディファンでご飯の熱を冷ましていくのだが、小さくて効果は分からない。
けれど、弟のご飯はこうして冷ましているので冷めているはず。
そうしながら、もう常温まで冷めたタッパー類各々に調理名を書いた付箋を貼り付けていく。
先に食べて欲しいのは書いとこ
あとは…
ついでにペットボトルと缶をリサイクルに持っていこうかと腰を上げたところで、スマホがメッセージを受信した。
スマホに表示される時刻は休み時間だ。
メッセージを見て、すぐに返信をくれたらしい。
『マジで助かる。
ありがとう』
ベランダいっぱいに洗濯物を干し、床には靴も天日干しされている。
換気と共にマットレスも日光浴。
こんなことで長岡が気持ち良く休めるならなによりだ。
ゆっくりと身体を休めて欲しいと思いながら返事を打ち込んでいく。
『お疲れ様です。
ペットボトルと缶、リサイクルに出しても良いですか?
それと、ごみ袋がなくなりそうなので、散歩がてら買いに行って来ます』
『本当に助かる。
悪いけど頼んで良いか。
外に行くなら熱中症には気を付けろ。
喉が渇く前に水分塩分な』
以前のことがあるので口酸っぱく言われてしまう熱中症。
気を付けていてもなるので、今日は本当に気を付けて日陰を選んで歩くつもりだ。
了解のスタンプを送り、再度ご飯の確認。
そして、それらをきちんと冷蔵庫、冷凍庫にしまい、散歩だ。
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