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第273話
帰宅してからすることは、手洗いうがい。
三条がそうするのでめんどくさいと思っていたものも、そんな気持ちは消え失せすっかり習慣になった。
我ながら単純だ。
それから無事に帰宅したことを三条へ連絡し、プレゼントを眺める。
ワイシャツも下着も、靴下も、どれもシンプルな物だ。
オフでもオンでも使えるもの。
つまり、三条の前でも使うことが出来る。
そこまで考えてくれてのかは分からないが、嬉しく思う。
それからシャツだ。
ただの白シャツではなく、これは明らかに私服。
流行りの色のものだ。
いつでも傍にいたい。
そんな気持ちが愛おしい。
その奥に隠されていたメッセージカードには、三条の文字で誕生日おめでとうございます、と書かれている。
それから、大好き。
いつでも、どこでも見られるようにカメラに収める。
学校でもコッソリ見よう。
元気が出るぞ。
暫くそれらを眺めていると、三条からメッセージが帰ってきた。
風呂やすべきことを済ませたようだ。
『これから風呂だけど、通話繋げるか?』
『良いんですか?』
『勿論。
シャワーだからつまんねぇかもだけどな』
『見てたいです』
プレゼントの服は早々にに着たいので、一緒に洗濯だ。
これらを着て喜ぶ顔が楽しみだ。
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