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第300話

ボトムスの前を寛げると、下着の上からカタチをなぞられる。 そんな恥ずかしいことをされて平気な訳もなく、自由な方の腕で顔を隠した。 「隠すなよ。 ほら、俺はこれからしゃぶるから外見てろ。 誰か来たら教えてくれよ」 「……は、ずかしくて…みれな…です」 「恥ずかしいの大好きな癖に」 腕の隙間から、恐るおそる下を覗けば色気たっぷりの長岡と目が合ってしまう。 正宗さん、えっちすぎてやばい…… 孕むのは俺の方…… 最早正常なことを考えられる余裕はない。 それでも、恋人から目を離せずにいると、長岡の目がやらしく細められた。 嫌な予感しかしない。 「コンドーム、自分で付けたい? それとも、俺に付けられたい? 選ばせてやるよ」 「コ……、え……」 的中だ。 それにしても、なんて2択だ。 自分で装着するか、長岡から装着されるか。 どっちを選んでもすごく恥ずかしいのはかわりない。 ボトムスのケツポケットから避妊具が取り出され、更にキョドる。 そんな落としてしまいそうなところに入れていたなんて。 「ほーら、どっち?」 「ど…ちって……、あの……」 「んー?」 「……どっち…」 楽しそうな顔をした長岡とは真逆に三条は眉を下げ必死に頭をフル回転させている。

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