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第304話
身体を縮めようとするのを遮ると、三条の手から避妊具を受け取る。
「この顔、嫌いか?」
「……好きです、」
「なら良いじゃねぇか」
学校では絶対に見せない笑顔に三条は複雑な顔をしつつも頷いた。
口を動かしながら、手は避妊具の装着の準備を整えていく。
この硬度なら難なくゴムを被せられる。
だけど、普通じゃ楽しくない。
「俺のこと、見てろよ」
「え…?」
「外も気にしながらな」
「えっ、」
軽く被せた避妊具を口を使って下ろしていく。
大学生の膨張率はやはりすごく、ミチミチだ。
背丈も平均より高いので、身長に見合っていると言えばその通りの大きさ。
けれど、世間が思う使い方とは無縁のモノ。
自分と付き合っている限り、女性を孕ます為に使うことはない。
それどころか、射精をせずにイける身体だ。
そして、極めつけは自分しか知らない身体だということ。
そんなの男なら誰だって興奮するだろ。
「は…っ、……ん、…ん、」
在学中より低くなった声を上擦らせ快感を伝えてくる。
上目で恋人を伺えば、気持ち良さに眉間をぎゅっと寄せていた。
自分も外も見ていない。
駄目だろ、と裏スジにねっとりと舌を這わせた。
「ん゛ッ」
「見ろって」
色を孕んだ声に三条の目が熱っぽくなった。
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