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第310話

はしたなく膨れた液溜まりを見ることが出来なくて視線を逸らしたが、その一瞬にいやらしく吊り上がった口角が見えた。 射精が終わりだと誰が決めた。 三条の頭の中で誰かが言った。 「すげぇ量。 わっけぇ」 大丈夫…、なんて思えないのは今までの経験からだ。 「はーると。 外、ちゃんと見てたか」 「……み、て…ません、」 「俺、言ったよな?」 「……はい、」 恐るおそるそちらを見れば、至極楽しそうな顔をした長岡と目が合った。 ほどきたいのにほどけない。 蛇に睨まれた蛙。 そんなものじゃない。 リボン結びがいつの間にか固結びになっていた時のような。 「でも、遥登はお利口だからどうしたら良いか考えられるよな」 どうしたら…。 そんなの、 そんなの、 「外…見て、なかった…俺に……お仕置き、してください」 「はぁい」

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