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第314話

膝の骨でグッグッと陰茎を揺らしせめてもの刺激を与えているのだが、なにせ相手は長岡。 精神力なのか忍耐力なのか簡単にはイかない。 先にイってもらわないと。 ウェットでイったせいか、身体がイくことを拒んでしまう。 賢者タイムの名残が恨めしい。 身体ばかりが快感を拾っても駄目なんだ。 「ぅ゛……」 身体はこんなに昂り、心もイキたいと言っているのに。 だけど、射精をしてしまったのだから、今更どうすることも出来ない。 「イ゛ッ、まっさ……」 「その顔、たまんねぇな…」 イきたいのにイけなくて泣いている顔を、そんなギラギラした顔で見る長岡の方がたまらない。 雄の顔。 絶対者の顔。 大好きな人のそんな顔を見て興奮しない方がどうかしている。 「あっ、…あ゛…ッ」 「俺の指だけ感じてろ。 他のこと考えんな」 長岡だけ。 長岡しか考えなくて良い。 今だけは2人きり。 「イけそうだな。 ドライ決めるところ、見せろよ」 「み、てっ、……み、くださ…ッ」 はしたなく縋る汚い顔を晒しながら腹をヘコヘコと動かす。 もう、見た目を気にする余裕はない。 イきたい。 イきたいっ。 「い……っい、…あ゛っ」 イける。 身体の感覚がかわった。 イける。 イく。 「ィ゛……っ」 脳天が痺れるような快感に奥歯を強く噛み締める。

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