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第316話

「本気で言ってるのか?」 頷く頭に悟られないように時計を確認する。 ここら自宅へと送り届けにはそろそろ頃合いだ。 「…したい、です。 気持ち良く、なってください」 気怠さを残したままの三条に迫られる。 珍しく乗り気といか、積極的だ。 それも相まり気持ちが揺らぐ。 やべぇ、拒みたくねぇ顔してる…… 正直、俺も最近処理しかしてねぇしな 「お願いします…。 正宗さん、」 とろんとしたままの目で見詰められ、言葉に詰まる。 駄目押しとばかりに今までの膝で刺激されていた陰茎を擦られ、その手をとった。 「……すぐイくからな」 あくまでも処理だ。 そういうプレイではない。 なのに、三条はふにゃふにゃと嬉しそうな顔をした。 「嬉しいです」 すっかり頭のスイッチが性的なことへと入ってしまっているらしく、これはこれですごい良い。

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