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第386話
「……お待たせしました」
『ん。
待ってた』
目を細められ、かぁぁっと頬がアツくなるのが分かった。
『準備出来た?』
「…はい」
『弟は大丈夫か?』
「勉強してます。
それに…、鍵、閉めてありますから…」
『じゃあ、心置きなくえろいこと出来るな』
その言葉に頷きながらベッドの脇に正座をし、背筋を伸ばした。
『ははっ。
なぁに緊張してんだよ。
はじめてじゃねぇだろ』
「今年になってからは…はじめてです」
『えろ…』
えろいのはどっちだ。
その顔を雄くさくさせ、本能をギラ付かせる。
その艶やかを知らないのか。
期待に勃ちそうなのを必死に宥める。
『なぁ。
アレ、言ってくれよ』
「…………正宗さんに、………抱かれる、準備…してきました」
『あ゛ー…、良い。
勃った』
「え、もう…?」
『ほら』
カメラが動くと、スウェットパンツの真ん中が写される。
確かに少し膨れている。
『な』
「そ…です、ね」
『抱かれる身体、見せて』
机の上のカメラに向かってシャツを捲った。
臍が見えるか見えないか程度。
けれど、長岡の目がそれだけでは満足しないとばかりに動かない。
「……み、て…ください」
胸まで、それこそ乳首が見えるまで捲り上げると、漸く満足そうに細められた。
『ん。
良いねぇ』
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