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第394話

『指、抜け』 また“待て”だろうか。 それでも三条は素直に言葉に従い指を抜いた。 もどかしい。 臍の下がジクジクする。 けれど、飼い主の言葉は絶対だ。 『拭いてから、舐めろ』 「指を…ですか、」 『そう。 入れたい本数だけ舐めて見せろ』 机の上からウェットティッシュを引き抜き、それで指を拭う。 アルコールのものは粘膜に触れるとアツくなると言われたが、その前に舐めるのなら良いだろう。 しっかりと拭いてからカメラを見る。 長岡と目が合い、優しく細められた。 この目に見られているという事実だけで嬉しい。 だから、こんなはしたないことだってやってしまう。 ペロッと指の先を舐めた。 そして、第一関節まで口に入れる。 『ちんこみたいにしゃぶれ。 好きだろ』 長岡のだから好きなんだ。 他の人のなんてしたくもない。 それだけは間違えないで欲しいが、頭の良い長岡のことだから理解していて言っているのだろう。 本当に意地の悪い人だ。 だけど、三条もその言葉にのる。 その方が深く気持ち良くなれるから。 べっと出した舌で指を舐めしゃぶった。 『ははっ。 そーそー。 上手』

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