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第415話

「ただいまぁ」 先に入った背中に続き、入室する。 いつもの癖で施錠をしていると、遥登は?と背中にピタリとくっついてきた。 「ただいま、です」 「ん。 おかえり」 マスクをしているし、マフラーも鼻まで覆っているからか、長岡が大胆だ。 いや、こんな世情でなければ、長岡はこういうことをする人だ。 とても甘くて、愛情に溢れた人。 「耳、真っ赤になってんぞ」 「……うれ、しくて…」 「可愛いこと言いやがって。 手加減出来なくなんだろ」 スリ…っと腹を撫でられ意識してしまう。 ここに、精液をもらえる。 ダプタプにされたい。 期待に喉がヒクッと震えた。 「あ、そういや、ローター渡したままだったな。 悪い」 「あ……」 更に耳の色が増したはずだ。 「車に置いてきたのか?」 「………」 「?」 腹に回る手を掴むと、ケツへと誘導した。

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