415 / 729
第415話
「ただいまぁ」
先に入った背中に続き、入室する。
いつもの癖で施錠をしていると、遥登は?と背中にピタリとくっついてきた。
「ただいま、です」
「ん。
おかえり」
マスクをしているし、マフラーも鼻まで覆っているからか、長岡が大胆だ。
いや、こんな世情でなければ、長岡はこういうことをする人だ。
とても甘くて、愛情に溢れた人。
「耳、真っ赤になってんぞ」
「……うれ、しくて…」
「可愛いこと言いやがって。
手加減出来なくなんだろ」
スリ…っと腹を撫でられ意識してしまう。
ここに、精液をもらえる。
ダプタプにされたい。
期待に喉がヒクッと震えた。
「あ、そういや、ローター渡したままだったな。
悪い」
「あ……」
更に耳の色が増したはずだ。
「車に置いてきたのか?」
「………」
「?」
腹に回る手を掴むと、ケツへと誘導した。
ともだちにシェアしよう!