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第425話

乳首がジンジンする。 労りたいのに、拘束された手ではそれも出来なくて。 どんなに手を動かそうとも脚へとしっかりと結ばれている。 ただ、赤くなり潰れた乳首を見詰めることしか出来ない。 「…っ、……」 「自分から外したよな。 そんなに乳首良いのか? 教えてくれよ、遥登」 膝頭をグイッと拡げながら長岡が身を乗り上げてきた。 特別身体が硬いこともないと思っていたが、内腿の筋肉がピクッと反応する。 それに連れて、陰茎が震えた。 「ほら、もっかい付けてやるよ」 節の目立つ指が小さなクリップを拾い上げる。 頭の中は期待でいっぱいだ。 恥ずかしい性だ。 あさましい。 性的なことばかりを好み味わう身体。 だけど、目の前の雄はそれを好む。 「……お、……おね、が…、しま…す」 「お利口だな」 血流の戻った乳首を摘ままれ、先で擦られる。 好きな人に触れられ喜ぶ身体はそれだけの刺激に腰を揺らしてしまう。 気持ち良い。 痛いのも良い。 つい、強請ような卑しい目線をしてしまう。 「そんな待ちきれねぇのかよ。 乳首、嵌まった?」 「…ん、」 「感じるところばっかりで嬉しいなぁ」 「ん、」 「次は、どこを開発しようか」 「ま、さ…」 マスクのせいで目のギラ付きが際立っている。

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