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第441話
「もうすぐ弟の受験もあるし、夏には遥登の試験もあるから待たしちまうけど、もう少し落ち着いたらチョコ食いながらセックスもしようか。
キスがあんだけ好きなんだから、きっとセックスも気に入るぞ。
そしたら、覚えろよ」
セックスをしながら口にチョコレートを含む。
それをお互いの熱で溶かすようにキスをし、強請るように腰を揺らめかす。
だけど、それを大きな手に止められる。
焦らされ、泣いても目の前の男の顔は笑ったまま。
サディストだから。
何度も請いて、そうして漸くピストンが与えてられる。
トン、トン、と軽かったそれは、ズンッズンッと深く重くなる。
奥を突き上げる男の熱と甘いチョコレート。
溶ける。
脳味噌まで溶けてしまう。
長岡の熱と甘さにに浮かされる。
あの食べ方だけでもえっちなのに、行為をしながらなんて。
けしからんが過ぎる。
それに合わさって長岡のにおいが濃い。
(…………嘘だろ)
「……勃っ、ち…ました…」
「ははっ。
すげぇ想像力。
良いねぇ」
「良くないですよ…」
それとなく腕で隠すも恥ずかしくてたまらない。
我ながら、大した想像力だ。
それと同時に、早くもう少しが過ぎないかなと思う。
教員採用試験の結果が出るまではそんな余裕はなさそうだが。
試験勉強に加え、取れる資格や講習は浮けておきたい。
採用されるかどうかも大切だが、その先にも目を向けなければ。
だが、今は心と身体を落ち着け勃ち上がったそれを収めたい。
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