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第443話
食べきれなかったチョコレートと共に帰宅する。
家の近くの角まで来てくれた長岡に撫でられた頬が緩んでしまう。
大好きな人と過ごせる時間は掛け替えがない。
思わぬアクシデントもあったが、あの後無事に静まり、また甘い時間を過ごした。
そのまま入浴を済ませ静かに部屋へと戻るとそれらの荷物を置き、向かいの部屋をノックする。
「優登、起きてる?」
「うん。
どうしたの」
「おやつ買ってた。
またま勉強すんだろ。
腹減ったら食べな」
「ありがと!」
エコバッグこどお菓子を渡すと弟は嬉しそうにした。
中には弟が好きなお菓子や、手軽に食える栄養補助食品、ゼリー飲料。
どれも勉強をしながらでも食べれるような物だ。
頭を使うと腹が減る。
頑張っているのだから少しくらい食べたって良いだろう。
甘い物も沢山の買ってきた。
「食ったら、歯磨いてから寝ろよ」
「大丈夫だって。
綾登じゃねぇんだから」
「じゃ、部屋戻る。
無理しすぎんな」
うぃーと手を振る弟の努力が実を結びますように。
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