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第473話

翌日の土曜日。 長岡の部屋を訪れて早々に浴室へと籠る。 期待に勃起が治まらない。 昼間から浴びるシャワーがセックスを連想させ、三条の頭の中はいやらしいことで満ちていた。 自分が頑張るとは言ったが、長岡に抱かれることにはかわりない。 長岡が用意してくれた部屋着へと着替え、部屋へと戻るとその恋人が爪をヤスリで整えていた。 な、ま…なましい…… 「お茶飲むか?」 「だ、大丈夫、です」 「じゃあ、来い」 ソファの足元へと腰を下ろそうとすると、腕を引かれ胸へと抱かれる。 「緊張してんのか? 何回セックスしてきんだよ」 「そ、れは…」 忘れてしまうのも惜しいほど沢山だ。 はじめては、あの真っ赤な教室で。 それから、空き教室やこの部屋。 ラブホテルも行った。 車の中でも。 「数え…切れない……ほど」 「えっろい答え」 「……」 「恥ずかしい?」 「……はい」 「恥ずかしいのは?」 「…正宗さんと、だけ」 正解だとばかりに頬を撫でられる。 湯上がりを除いても冷たい手。 だけど、大好きな手。 自ら頬を押し付けると、目の前の顔が綻んだ。

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