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第482話

ぐちゅっと湿った音がして恥ずかしいのに、手はとまらない。 もう理性なんて役に立たず、ただ快感だけを拾い上げていた。 「そんなにケツ振って。 えっろいなぁ」 長岡の手の背がペチッと臀部を叩いた。 それすら気持ち良い。 軽すぎて赤くもならない程度だ。 けれど、それが長岡から与えられるモノならとても甘い。 甘くて、甘くて、大好き。 もう、はしたないとかそういうことは考えられない。 だって、長岡のセックスだから。 そうだ。 これはセックスだ。 フェラチオとアナルを弄ることに夢中で忘れそうになっていた。 大きな陰茎を口から離すと唾液が繋がったのが見え、とても恥ずかしい。 そんなに舐めしゃぶっていたつもりはないが、それはつもりでしかないらしい。 濡れる口元を腕で拭い、半身を起こす。 そして、長岡の脚を跨ぎ、大きなモノにそっと触れた。 「……あ、の…、…いれます、」 「どうぞ」 「…いただき、ます」 アナルへと宛がい、ゆっくりと腰を下ろす。 亀頭が閉じた肉壁を抉じ開けるのが分かる。 この感覚は何度経験しても慣れなくて、快感とはまた違ったゾクゾクが背中を撫でる。 決して、不快ではない。 けれど、慣れることのない感覚。 圧迫感から口を開くと吐息が漏れた。 その甘さに長岡のご機嫌が増すことなど三条は知らない。

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