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第501話
「あ、綾登じゃん」
「ゆーとっ!はう!」
「高いな」
ケーキ屋から帰ってきた兄達は、庭で高いたかいをされている弟を見付けた。
「父さん、腰やんなよ」
「気を付けるよ。
けど、こんなこと出来るのも今だけだからね。
正直もう少し重くて…。
な、綾登」
「なぁー!」
地面へと下ろされると長男の方へと駆けていく。
一所懸命にお水ジャーするのと話し、とまととプランターを指さす。
しゃがみ込みながら弟の話しに頷く長男を最後に抱き上げたのはいつだろう。
思春期真っ盛りの次男も。
子供の成長はあっという間で、別れを惜しむことも出来ない。
昨日が最後だったと、過ぎてから知る。
「ホースで水やりすんの?
楽しそうだな」
「はうも、やる?」
「俺は見てる。
今度、やり方教えてくれるか?」
「んっ!」
「ゆーとは?」
「俺も今度な」
「えー」
「ケーキの用意するんだよ」
「けーき!すき!」
子供の成長は本当に一瞬だ。
今日は、末っ子の3歳の誕生日。
もう3歳だ。
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