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第544話

お握りを食べ終え、お菓子で更にエネルギーを補給し、三条の勉強は更に続いた。 翌日も仕事のある長岡は渋々ふとんの中。 三条に言われたら、長岡も従う。 こればかりは、長岡も惚れた弱みだ。 ふとんに入れば今度は睡魔が頭を撫でる。 それは、小さな綾登だけではなく、しっかりとした年齢の長岡も同様だった。 んー…、キリ良いところまで終ったしそろそろ寝ようかな ぐーっと伸びをすると節がパキッと鳴った。 時刻はすっかり真夜中。 明日もオンラインとはいえ大学の授業がある。 すっかり氷の溶けたマグから、薄い麦茶を煽り部屋を出た。 階下でおにぎりが包まれていたラップとお菓子のゴミを捨て、マグを洗う。 寝るぞという意識になると欠伸が出始めた。 こういうところは現金だ。 さっきまでは勉強に集中していて眠気なんてなかったのに。 歯磨きして、早く寝よ また欠伸をしながら洗面台へ向かい歯を磨いた。 やることだけはしっかりしないと後から後悔しても遅い。 勉強も、生活習慣も。 こんな時刻まで勉強するのも試験までの期間限定。 早く試験が終わって、長岡と沢山デートがしたい。 手を繋いでデートがしたい。 それから、隣に並びたい。 したいことが沢山だ。 早々に部屋に戻り、画面に小さく頭を下げた。 おやすみなさい そうして三条の1日が終えられる。

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