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第632話
長岡から送り届けてもらい、からあげをしこたま腹に詰め込みながら末弟のように船を漕いでいた。
次男に溺れるなよ、と声をかけられ風呂も済ませた。
そこから爆睡。
気が付くと余裕で12時間寝ていた。
すげぇ寝た…
まだ寝れるけど、喉渇いた…
冷房の効いた部屋は快適だが、如何せん喉が乾く。
加湿器…というのも大袈裟なものだ。
起きたついでにトイレも済ませて、昼過ぎまで寝よう。
この数ヵ月分の睡眠時間を取り戻すかのようだ。
階段を降りながら、行儀悪くスマホを弄る。
スマホの画面には友人達からのメッセージを知らせていた。
そのどれもが、試験お疲れといった内容だ。
そして、色々落ち着いたら遊ぼうとのこと。
田上も吉田も、知佳ちゃん未知子ちゃん、A組のみんな、学部の友人も。
そして、家族も。
「あ!
はう。
おーはよっ」
「おはよ」
「兄ちゃん、まだ眠そう」
「眠い。
けど、喉渇いた」
「俺の飲みかけだけど麦茶飲む?」
有り難く飲み干させてもらう。
すると、隣から小さなプラスチックカップが差し出された。
「どーぞっ」
「ありがとう」
部屋のベッドの上で寝るのも良いが、やっぱりリビングも良いかもしれない。
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