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第652話

「遥登」 「…っ」 腹を撫でると三条の肩が跳ねた。 そんな意識してくれているなんて嬉しい限りだ。 「……ん、」 快感のスイッチの入った身体は敏感で、具に拾い上げては喉を震わせる。 来年度、夢のスタートラインを切ったらならば、しこたま喘がせ喉が嗄れるなんてことはないようにしないといけないのかとぼんやりと思った。 そう思うと沢山喘がせ、泣かせることが出来る学生の時期というのは貴重だ。 スルスルと手を動かし腰を掴むと、グッと下から腰を突き入れた。 「あっ、……俺が…、」 「俺にも楽しいことさせろよ。 一人占めすんじゃねぇよ」 「だ…って…」 自重で奥深くまで受け入れることになり、三条の目は水分量を多くする。 クリッとした目が期待の色で満ちるのがとても好きだ。 品行方正な優等生も男で、色事が好き。 そんな当たり前を痛感出来るのも、それを見ることが出来るのが自分だけなのも。 三条が絡むとすべてが好きになるのは否定しないが。 「んっ、…ん…っ、」 「声出せよ」 「…は、ずかし…」 「恥ずかしいの好きだろ」 腰を掴む手にあたたかいそれが重なるが構わず突き上げ続ける。

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