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第704話
「はい、おしまい」
『あ、りがとうございます』
「ん。
どういたしまして。
おかずになるか?」
『そりゃ、もう…すごい、メインです…』
照れたような、恥ずかしいような、嬉しいような顔を浮かべる恋人。
本当に分かりやすい子だ。
考えていることすべてが顔に出ている。
それをニヤニヤと見ながら、買ってきた惣菜へと手を伸ばした。
「俺もメインのおかずが欲しいなぁ」
『……からあげが見えます』
「からあげも美味いけど、もっと美味いもんあんだろ」
『……俺は、食えませんから…』
「ふぅん?
美味いのに」
冷凍していた米とからあげをレンジで温める為に腰を上げると、ボソ…っと小さな声が耳に届く。
『正宗さんの方が美味しい…』
カメラに背中を向けながら喉の奥で笑う。
笑ってるのがバレたって、三条は怒らない。
それに甘えている。
『俺が2人もいたら大変でしょ…』
「遥登と3Pならしてみてぇな。
あぁ、でも、遥登が足んねぇか。
俺のは1本しかねぇからどっちかに入れたら、もう1人がちんこ欲しいって泣きそうだな」
『泣きませんよ…。
俺のイメージどうなってるんですか…』
加熱のボタンを押して、味噌汁を飲むためにケトルで湯を沸かす。
湯が沸くまで、もう少し三条とイチャ付きたい。
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