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第746話

酷くしてください。 その言葉を聴いた長岡は、三条を床へと倒した。 自身の身体と体重を使い最小限の身動きしか出来ないようにすると、イイトコロを刺激する動きへとかえる。 「あっ、……そこっ、そこ…ッ、まっ…」 華やかな紅茶のにおいがどこかから微かに香る気がする部屋。 そんな部屋に不似合いの淫らな行為。 それが、三条の被虐心を煽る。 「……ん、………ンっ、」 「酷くしてやるから喘いでろ」 ドキッとするほど低くて甘い声。 耳が溶けそうな声にキツく目を瞑る。 恥ずかしい。 情報が多すぎると、その分羞恥も増す。 「腰も振って。 俺だけじゃ足りねぇってか」 今度は楽しそうな声。 「…ひっ」 一際深く、根本まで指を埋め込まれると身体がビクリた跳ねた。 長岡は、自分より自身の身体をよく知っている。 恥ずかしいけれど、今までの付き合いとその長さを考えればそんなものなのだろう。 ……けど、少し嬉しい。 長岡の首にしがみつきながら時々吐息を漏らし続けた。

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