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第767話
ゆっくりと歩きながらプラスチックのカップに注がれた水を持ってきてくれた綾登の頭を撫でながら、水を飲む。
氷を入れなくてもしっかりと冷えていて美味しい。
ブランケットを被って寝ていたので身体に熱が籠っていたのが引いていくようだ。
「おいし?」
「うん。
美味しい。
ありがとう」
「んへへっ」
お正月の空気もそうだが、どうも眠くなる。
冬眠でもするのだろうか。
それに比べて、綾登は目を輝かせ色んなことをして遊ぶんだから幼児の体力はすごい。
このちいさな身体のどこにそのエネルギーがあるのだろうか。
「綾登、皿いるか?」
「いやない」
「溢すなよ。
エプロンするか?」
「んーんっ」
自分の分と綾登の分の牛乳を持ってきた優登が揃って、漸くおやつ。
熱々の焼き芋が炬燵の上にのせられると、ちいさな手が腕を引っ張った
「はんぶんこしよ」
「ん。
しようか」
「あちち?」
「大丈夫」
大丈夫とは言うが、熱い。
綾登のやわらかな手では熱すぎる。
「やっぱ熱いかも」
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