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第832話

「残りは部屋で遥登思い出しながら食お」 「…正宗さんが言うとえっちです」 「やっぱり、すけべな話か?」 一足先に立ち上がった長岡と社の灯りが重なり、眩しさに目を細めた。 眩しいのはどちらなのだろうか。 乱れた髪を払いながら、こちらを見下ろす 「今度な」 「今度…」 「それとも、ここでするか?」 「は、れんちっ」 「ははっ、露出好きだろ」 ボトムスのケツを払いながら立ち上がると、長岡は紙袋を2つ持って待っていてくれた。 さりげない気遣い。 それを何年経ってもかわらずしてくれる。 長岡の本質だ。 「チョコ食ったら腹減ったな。 たまにはコンビニのコロッケでも食うか」 「コロッケ!」 「ほら、デートの続き」

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