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第850話
三条は快感に背中を丸めた。
すると、赤く染まっている項が丸見えだ。
細くて白くて、噛み付きたい。
「…っ、」
微かに漏れる吐息も相まって、喉が鳴った。
じわじわと赤くなっていく肌の艶っぽさと言ったらない。
生殺しだ。
それでも、“イチャイチャ”だけで止めなければいけない。
まだ、最後の面接が残っているのだから。
「…き、もち…ぃ…」
上擦った声に手の動きを緩める。
「……ん、…ぁ…」
その声は、物足りなさそうな声へとかわった。
そりゃそうだ。
三条の好きな動きとは少し違うのだから。
だけど、その素直な反応は自身の下半身を喜ばせる。
腰が動くのだろう。
モゾモゾとしはじめ、とうとうこちらを振り返った。
ブランケットの奥に見える、強請るような目。
その目に、にぃっと口角が上がるのが自分でも分かった。
「どうした?
気持ちいんだろ」
「…っ」
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