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第852話
「……ぁ………、ぁ、…」
軽く握っているだけの手を上下させるあたたかい手。
自分の好きな動きではあるが、握る力はこれで良いのか。
なんて、それも知っているがな。
わざとぎゅっと力を込めて締めると、三条の脚が跳ねた。
「………っ」
水分量の多い目がこちらを覗くが、すぐに隠されてしまう。
それもそのはず、握る手を動かしたからだ。
いつもより僅かばかりキツい刺激に息が上がるのも早い。
それでも、手をほどこうとしない辺りが三条らしい。
男じゃなくても、気持ち良いのは好きだろう。
年頃なら尚更。
「動かさないのか?」
「…ぅ、ご…か……す……」
「ん、どうぞ」
三条の好きな動きでも角度や指が当たる位置など、身体側のことは分からない。
なので、そのままの力加減で握りながらも三条の好きなように動かさせる。
「きもちい?」
「……、はい」
「イけそうか?」
「…ん、」
「なら、イくとこも見せてくれ」
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