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第853話

ブランケットの上から首を噛むような仕草をみせると、目の前の頭が動いた。 「…ぁっ、」 腹を抱いている手で更に抱き寄せら細い身体に力が入る。 けれど、すぐに脱力する。 快感からか。 それとも、自分の体温に安堵してくれたからか。 どちらにせよ、此方には好都合だ。 「……まさ…ねさん、」 「んー?」 「イき、そ…」 「イきそう?」 「…んッ」 わざと鈴口を親指の腹で刺激する。 グリグリとしていると、指を濡らす感覚は増していくばかり。 流石に敏感な箇所への刺激に三条の手が止まってしまう。 身体を丸め腕にしがみついて快感に溺れないようにしているのもいじらしい。 だから、つい、意地の悪いことをしたくなる。

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