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第875話

「ラーメンと餃子とチャーハン大盛り」 「俺、チャーハンのかわりにアルコールいこっかなぁ」 どこの店にするかと各々スマホを覗き込む。 そして、良いところを見付けてはメニューを見て考える。 「あと、からあげも」 「あー、からあげ良いな。 サイドメニュー美味いところにする?」 「知ってる店少ないしなぁ」 「んー、まぁ、そうか」 最後のコーヒーを飲みきると、行く?と2人と目が合った。 こういう何気ないことが気心知れた友達らしくて嬉しい。 小学校や中学校、大学の友人もいる。 けれど、この空気感は2人ではないと感じることが出来ない。 兄弟に似ている、この感覚。 だけど、兄弟ともまた違った感覚もある。 懐かしい。 ほんの数年前は、なにも気にせず会えていたのに、今は違う。 そして、これからはお互いの仕事やプライベートの都合をつけなければ会えなくなっていくのだろう。 それでも、会えばこの空気になれると信じている。 だって、この2人だ。

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