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第877話

「お待たせしました。 からあげと春巻きです」 「ありがとうございます」 早速、卓上へと運ばれたアルコールとからあげ。 美味そうな湯気が立つそれが冷めない内に美味しくいただく。 「いただきますっ!」 「その前に、乾杯」 カチャンッとぶつかるグラス。 オンラインでは出来なかった乾杯。 それが嬉しくて、たまらない。 距離がないことがこんなにも嬉しい。 なによりもしたかったことだ。 「はーっ、うめぇ」 「うん。 田上と吉田と一緒だから、いつもより美味いな」 「三条…、知ってるけど良い奴だな。 ほら、春巻きも沢山食え」 「俺も、三条と吉田と食うから美味いよ」 「ありがとう」 揚げたて熱々のからあげに齧り就くと肉汁がじゅわっと溢れる。 ラーメン屋のからあげだ。 上顎が痛むが、美味しい。

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