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第896話
その時だった。
ナニかが弁に嵌まる感覚に身体が跳ねた。
ま、さか…
平均身長を優に超す身長。
それに似合ったサイズの陰茎。
それが押し込まれれば、当たり前にナカに入っているモノが押し込まれる。
なにを当たり前のことを言っているのだろうか。
「まっ、……っ、おくっ、……お、……ぅ…あっ」
「ローター、やべぇ?」
分かりきったことだと分かる顔でニヤニヤと聴いてくる。
というか、長岡だって亀頭にローターが当たっているはずなのに、なんで涼しい顔が出来るんだ。
不公平じゃないかと思っても、経験値の差や性感体の場所そもそもが違いすぎる。
揺れる視界で色っぽい顔をする恋人が顔を歪めた。
その、すごく人間ぽい顔が好きだ。
自分しか見ることの出来ない顔だから。
「ぁ…っ、…あっ、……ア……っ、」
肉壁が捲れる感覚がし、ゾクゾクが背中を走る。
シーツから背中を離して逸らせても、腕を掴む長岡が逃げることは許さないとばかりに引っ張り下ろすので快感を逃がすことすら揺らされない。
だけど、そんな荒々しさにさえ興奮する身体は、はしたないほどに快感を貪り甘えている。
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