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第912話

再度重くなる腹に顔を覗けば、また気持ち良さそうに眠っている。 心配になるほど寝ているが、セックスの内容を思い出せば体力の消耗は理解出来る。 それに、まだ冷える。 それだけでも体力を使うのだろう。 一緒に寝たいのは山々だが、少しばかり調べ物もしたい。 今度こそ起こしてしまわないように慎重に動いてスマホを手の中へ。 ゆっくり、ゆっくり、動かして、朝まで見ていたページを開く。 本当なら卒業旅行でもしたいところだ。 だが、ここで体調を崩したら大変だ。 卒業式に赴任先への挨拶なんかもある。 学校なんて古くからの伝統を大切にして少々めんどくさい。 挨拶にお礼の電話に手紙。 そんなの1つで事足りるだろうに無駄なことをさせるんだ。 そんな予定の詰まっている子を連れ回すのは少しばかり罰が悪い。 けど、なにもしないなんてこともなく。 常勤で採用されると良いな 1度視線をおろして恋人をみてから、スマホへと視線を戻した。

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