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第945話

明け方とも深夜とも言える時間はなんだかワクワクする。 なにをする訳でもなく、ただ歩き、時々天を眺める。 あんなにキラキラ輝いて見える星が、日中は見えないことを知識として知っていてもやっぱり不思議だと思う。 青い空に星がキラキラしているのもすごく綺麗だと思うのに。 ぽけーっと眺め、また歩く。 いつもの倍以上の時間をかけてコンビニへと到着すると、あったかいお茶を購入し、土手の方から遠回りして帰宅する。 その途中、ポケットの中のスマホが震えた。 『暗いから気を付けろよ』 起きるの早… 人のことを言えた立場ではないが、早い。 『はい。 気を付けます』 すぐに既読になるが、言葉を続ける。 『これから帰ります』 『ん』 眠そうな返信だ。 帰るまで寝ないなんてことはなさそうだが、そろそろ新聞配達で人が動きそうな時間になる。 1人の時間は終わりにするか。 お茶を1口飲むと、家を目指しまた歩く。

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