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第949話
部屋に帰ると、床に三条が落ちていた。
いつかの日を思い出してドキッとしたが、今日は体調不良ではないことを知っている。
ソファとローテーブルの間で丸くなって寝ている姿はよく似ているが、事前に寝させてほしいと連絡がきているので安心だ。
それにしても、珍しいな
帰ってきたの気付かず寝てる
とりあえず寝姿を写真に収め、肩を揺らした。
身体が揺すられると、サラサラした髪まで揺れる。
「遥登、起きろ」
「……ん、…おはよ、ごさいます」
もぞ…と山が動くと、まずは頭が起き上がる。
眠そうではあるが、寝起きの良い子だ。
羨ましい。
「はよ。
起こせって言われたから起こしたけど、もう少し寝てても良いぞ。
送るし」
「起きます。
2時過ぎに寝て…今何時ですか…」
「18時少し前」
「4時間も寝ました」
明け方の散歩もあって変な時間に眠くなったのだろう。
流石に時間が早すぎようだ。
着替えることを伝え、部屋へと向かう背中に「あ」と、声がかかる。
「正宗さん、おかえりなさい」
「ただいま」
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