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第977話
昼ご飯を食べ終え、もう一踏ん張り。
荷物置き場のロフトに今は使わない物の詰まった段ボールを上げていく。
持ち上げた段ボールを上から優登が受け取ってくれたので、思いの外早く終わった。
教科書の類いはなにが必要か解らないし、当時のノートもあった方が良いと思ったからだ。
綾登の描いてくれた絵を飾り、本も粗方片付けた。
スーツの用意も出来ているし、私服も持ってきた。
ゴミは今、ゴミステーションに出しても良いがなんとなく持ち帰る。
今日はこんなところだろう。
「そろそろ帰るか」
「もう良いの?」
「うん。
最低限平日を過ごせれば良いんだし、忘れたのがあっても最悪家に帰れば良いだけだし。
絶対にいるのは持ってきたはず」
「そっか」
朝から実家に帰るだけの余裕はないので仕事時に必要な物が揃っていればそれで良い。
食事だって買えば良いと思えば気は楽だ。
洗濯もコインランドリーがある。
「帰ったら、苺のケーキ作る。
なにが良い?
ケーキか、タルトか、ゼリーとか?」
「タルト良いな。
生クリームとカスタードで口の中甘くしたい」
「任せろっ」
優登が作ってくれるお菓子ならどれも好みの甘さ控え目だが、Wクリームは口の中がしあわせになるのは絶対だ。
窓の確認、火の元の確認をしっかりとし、2人で部屋を後にした。
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