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「お、おじゃまひまふ……っ」
思い切り噛んだのが恥ずかしかったのか、原くんは、顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「お邪魔も何も、お金払って入ってるんだから」
「だ、だって。ラブホテルなんて、はじめてだから……」
夏休み初日のレジャーが養護教諭の男とセックスだなんて、最近の受験生はどうかしてる。
「宿題もしますか?」
「あ……はい。分かんないやつ進めたいです。何教えてくれますか?」
「全科目大丈夫ですよ」
家族には、友達と一泊して勉強とだけ伝えたきたらしい。
間違ってはいない。大事な性教育だ。
一応勉強道具も持ってくるよう言ってあって、養護教諭というのは、実は教育学部卒だったりする。
「えっと……じゃあ、数学で……」
「ほんとに? その顔で? 勉強するんですか?」
「え? おれ、どんな顔してますか……?」
「すごく淫らな顔ですね」
トロンとした目で、頬はほんのり赤く染まっていて、口は切なげに半開き。
「何を教えても無駄になりそうです。エッチな気持ちを消してからの方がいいですよ」
「ん、ん……。ごめんなさぃ。ほんとは、……建物に入った時からずっと、ちんちんむずむずしてます」
もじっと、脚を擦り合わせる。
短パンからは健康的なひざこぞうが覗き出ていて、しかしその股間は、ほんのり膨らんでいる。
ふたりでベッドに腰掛け、原くんの手首を掴んだ。
「先生も興奮していますよ。ほら、触ってみてください」
「……っ! ほ、ほんとだ。お、っきぃ……」
小さな手で、遠慮がちに触れてくる。
ふにふにとした動きがいじらしく、いますぐにでも全裸で縛って犯してしまいたかった。
「可愛いですね」
「かっ、かわ!? ぃ、?」
「ええ。恥ずかしそうにしていて、可愛いですよ」
顔が、みるみる真っ赤になる。
「あの……おれ、先生にはじめて、そういうの言われたから、……うれしいです」
「そうでしたっけ?」
「はぃ。ちんちんいじるのが上手にできたらほめてくれますけど、その、個人的なことをほめてくれたことは……」
何もしていないのに、びくびくと揺れている。
「しゃべってるだけで感じてる?」
「……ぁぅ、ごめんなさっ、……んッ、状況に興奮しちゃって、その、ベッドがちょっと揺れるだけでぇっ」
僕は何も言わずに立ち上がった。
「んっ、ふぅっ」
「自分でめくって、胸見せて」
「はぅ……」
ベッドから離れ、サイドテーブルにカメラを置く。
さらに部屋の隅に移動する。
「せんせぇ、これ、なに? なにもしないんですか?」
「撮影しています。ただ胸を見せて、そのまま」
「……ぁぅ、あ、はずかしっ、んッ」
放置プレイが意外と楽しいことに、28歳にしてようやく気づいた。
「ほら、勝手に気持ちよくなってはいけませんよ」
「し、してなぁっ」
「いいえ。ベッドの角に陰嚢を擦りつけて、潰して気持ちよくなっているでしょう」
「ぁう、ちがっ、勝手になっちゃぅの……ごめんなさっ」
「ほら、どんどんペニスが膨らんでいます。ふしだらですね」
「ひぅ……っ、せんせぇ、せ、……っうぅ」
僕はカメラを手に取り、原くんの横にしゃがんだ。
「お仕置きです。ズボンとパンツをずらして、おちんちんを見せてください。胸もめくったままですよ?」
「んん……、」
右手を突っ張ってパンツを下にずらすと、勃起したものが顔を覗かせた。
未熟な陰茎が、ふるふると震えている。
包皮をかぶった亀頭は果実のように熟れて、先端から蜜をこぼしている。
乳首の粒はつんと上向きに勃っていて、触られるときを、いまかいまかと待っているようだ。
僕はそのひとつひとつを、接写で撮影していった。
「服を脱いでください。ゆっくり」
「はぃ……」
もどかしそうに脱ぐ原くんの体中を、舐め回して視姦するように撮影する。
露わになる性器や秘部を、ひとつひとつカメラにおさめていった。
「裸になれましたね。ではそこに立っていてください。軽く脚を開いて、動いちゃダメですよ」
上から下から、角度を変えて、執拗に性器を撮る。
「……ふっ、…………ん、ぅ」
「限界そうですね。触りたいですか?」
「さ、わりたぃです……っ」
僕はカメラを切り、細い腰に手を添えた。
舌を伸ばし、ギリギリまで勃起したペニスの先端に、ゆっくり近づけてゆく。
「あ、ぁ、あ……っ、せんせぇ」
待ちきれないように、ふるふる震えていた。
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