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一番の焼きもちやきは誰だ

遼成は照れながらも若く見られたことに満更でもない様子だった。 いつもと違って賑やかな夕ごはんが終わり、奏音は張り切って光希のお手伝いをした。 「みつきママとおふろ、いっしょに入るんだ」 「は?」 龍成の目付きがガラリと変わった。 「夫以外の男に裸を見せるなど、言語道断」 「ちょっと龍。男って……奏音はまだ小学生だよ」 これには光希も困り顔になった。 焼きもち妬きといえばもうひとり。 「わぁ、わぁ」 ふわりと奏音の体が宙に浮いた。 「ママとじゃなく、おじちゃんと入ろうな。龍、お前も来い!」 有無いわさず肩に軽々と担ぐと、そのまま風呂に直行した。 突然のことにぽか~とする光希。 龍成は玲士から奏音の着替えを受け取ると、遼成のあとを追い掛けた。 「大丈夫……かな?」 「オヤジも兄貴も姐さん一途ですからね。一度焼きもちを妬いたら最後。間違いなく暴走しますからね」 「コウジ!コウジはいる?」 光希が名前を呼ぶとすぐに飛んできた。 「奏音を何がなんでもふたりから守って。危ないと思ったら、風呂に突入していい」 「はい!」 オヤジに憧れ盃を交わしてからまだ数ヶ月。一介の部屋住みの下っぱだったコウジ。オヤジの息子の弾よけと世話係という大役を得たのだ。

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