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奏音には敵いません

体奥までヌメリを塗り込んだあと、試すように二本揃えてあてがわれた指もいとも簡単にナカへと入っていった。 「身体が温まっているせいもあるかもな。ナカもひどく、熱い。火傷しそうだ」 耳元に囁かれ、光希が頬を赤らめれば、熱を吸い取るかのように交互に頬に唇が触れてきた。 普段、些細なことですぐに口喧嘩を始める縣兄弟。あら~~またはじめたの。縣一家名物の焼きもち妬き合戦。いいなぁ~~仲良くて。アタシもダーリンに焼きもち妬かれたい~~!そう千里に何度言われたか分からない。 いちばんの焼きもち妬きは遥琉だ。 俺たちはまだまだひよっこ。若葉マークだ。遥琉の足元に到底及ばない。 「あっ……あ、あっ」 ほんの少しだけ指を動かされてたまらず喘ぐと、 「痛くないか?」 龍成に静かに問われた。 こくりと頷くと、 「そうか。脚を広げろ」 言われるまま必死に脚を開くと、 「やだ、指……あっ、ああっ」 身体が指の分だけふわっとゆるんだ瞬間を見計らい、遼成は親指をぐぐっと押し込んだ。 身体がビクッと震え、蕾がきゅっと締まり、指をきりきりくわえこんだ。 光希はあっ、あっ、と甘い声を上げた。 全身が火照るのは、足を湯船をつけているせいだろうか。 息がぴったりあったふたりの腕の動きに合わせて湯面がバシャバシャと大きく揺れる。 気泡が飛沫になって飛ぶほどに強く擦られはじめると、光希は腕を遼成と龍成の頭に回し、上半身を擦りながらふたりにしがみついた。

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