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りゅうぱぱもいくよ~奏音には勝てません~
「みつきママただいま」
「お帰り奏音。遅かったね」
夕ごはんの準備に取りかかろうとしていた光希。後ろを振り返ると「嘘……」目を丸くした。
「みつきママごめんね。ゆうくんとゆうくんママつれてきちゃった。お泊まりしてもいい?」
「それはいいけど……心、裕貴がよく許したね。大丈夫なの?」
光希が心配そうに聞き返すと、
「大丈夫な訳ないじゃん。駄々されても困るから連れてきた。ごめんね、いきなり押し掛けて」
「うちは大歓迎だよ」
近所とはいえ焼きもち妬きの夫に気を遣い、自由にお互いの家を行き来することが出来ない光希と心。いつもは電話ばかりだからこうして会えるのが嬉しかった。
「ありがとう光希。あと四人来るからごはんの準備手伝うよ」
「四人?」
「あれ、もしかして遼成さんから何も聞いてないの?」
「うん」
ふたりがそんな会話をしていたら、
「みっちゃん~~こころ~~ただいま~~!あら~~奏音、ゆうくん、お出迎えしてくれるの?嬉しいーー!!」
聞き覚えのある甲高い声が響いた。
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