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リモート姐さん会
「パパ、いっくんママなかせちゃだめ」
「めだよ」
「ゆうくん、パパにおしえてくる」
「優真、ちょっと待ってくれ」
待てと言われて大人しく待てる2歳児はいない。
裕貴も遼成もバカが3つつくらいシスコンだ。未知が可愛くて仕方がないのだ。
姐さんだからといって強くなきゃならないって訳じゃない。今のままでいい。だって、未知が強かったら、お兄ちゃんとしょっちゅう喧嘩してたよ。お兄ちゃんは絶対遥琉を手離さなかった。那奈のときみたく歪な三角関係続けてた。
男なのに弱すぎる自分を嘆く未知を千里が励ましたことが何度もある。千里もまたシスコンだ。未知が可愛くて仕方がない。
「ちょっと、ダーリン。アタシの妹泣かせちゃダメでしょう」
「ごめん、そんなつもりじゃなかったんだ」
平謝りするしかなかった。
「さ~さ~は~ら~」
「妹を泣かせるなど言語道断」
「だからごめんって。遼成も裕貴も未知のことになると人格がガラリと変わるからな、だから怖いんだ」
遼成と裕貴が前屈みになり、大丈夫か?声を掛けながら画面を覗き込んだ。
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