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弓削さんお帰り!

「姐さんが待ってるのと、K市の郊外に広がる辺り一面田んぼしかない田舎ののんびりとした風景と澄んだ青い空をみたいだ。俺みたいな田舎者には都会の水は合わない」 「田んぼを見ると不思議と落ち着く、というやつか」 「あぁ、そうだ」 「会えなくなるのは寂しいが、こればかりはな。なぁ、弓削、一度聞こうと思ったが、お前くらいの力量なら本部でも幹部として十分通用する。本当に後悔してないのか?」 「あぁ、後悔していない」 弓削は迷うことなく即答した。 「こう見えても不器用な人間で人付き合いがあまり得意な方じゃない。絡みにくいし話しづらい。怖いイメージがどうしても定着しているからヤスらはみんなびくびくしているだろう」 そこで一旦言葉を止めるとクスッと微苦笑した。 「姐さんは怖がらずこんな俺に話し掛けてくれるし優しくしてくれる。だから俺は死ぬほど姐さんに惚れた。姐さんを守りたいという夢がようやく叶ったんだ。誰にも譲るつもりはない」 「そうか」 弾よけは俺の使命。 熱く語る弓削の表情は生き生きとしていた。遼成はひき止めることを諦めるほかなかった。 そこへもうひとり、気配もなくすっと現れた男がいた。 「妻に会いに行ってくる。悪いが、2、3日面倒みてくれ」 「は?」 クーハンごとぽんと渡され、訳が分からず裕貴は呆然としてしまった。

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