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ひとりでも小さな命を救いたい
「リレン……なんだっけ?もうこの際、れんくんで良くない?」
「確かに」
「れんくんお家にかえろうね。ん?なんか臭わない?」
「そうか?」
子沢山の兄夫婦のこどもたちのお世話をしてきた心。赤ん坊のお世話は手慣れたものだ。大量のゆるゆるうんちにビビることなくオムツを交換した。
「お腹空いたよね。ミルクと哺乳瓶買ってから帰ろう。ホテルに置き忘れるなんて信じられない」
心が赤ん坊を抱っこし、裕貴が優真の手を握り、大急ぎで卯月家に戻っていった。
奏音がクーハンのなかですやすやと眠る赤ん坊たちを不思議そうに覗き込んでいた。
「奏音」
光希が声を掛けた。
「ねぇママ、この子たちどうなるの?」
「地竜が新しい家族のもとに送り届けるよ」
「そっか、それなら良かった」
かなくんあそぼーー!
凪と碧人が奏音を呼びに来た。
「ママがみてるから遊んできていいよ」
奏音はにっこりと笑うと、手を繋ぎ庭へと走っていった。
「光希、今は駄目だぞ。奏音と龍の世話で手一杯だ」
遼成がふらりと現れて。
光希の膝を枕代わりにしてごろんと寝そべった。
「それに俺も光希に構ってもらえなくなると寂しい」
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