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ヘイノンチルドレン

やり残した野暮用がある。組事務所に急いで戻った遼成を見送ったのち光希は台所にいた。龍成が帰ってくるまでに食器を洗っておかないとややこしいことになるからと大急ぎで洗っていたのだが、 「み~つ~き~、めっけ」 背後からぎゅっといきなり抱き締められ、苦しさに息が詰まりそうになった。 「マイスイートハニーただいま。俺がいなくて寂しくなかったか?ん?」 龍成は何かに気付くとクンクンとうなじの辺りの匂いを嗅ぐと、 「遼兄貴の匂いがする。さては……」 唇をこれでもかと尖らせ、仏頂面になった。 「遼、最近ずっと事務所に泊まり込みだったでしょう」 「だからといって俺がいない隙にエッチする?」 「だから、それは……」 身体に絡まっていた両腕が不意に弛む。 直後、くるりと身体を反転させられ、向かい合う形にされた。 「ごめん……ね、龍」 「じゃあ、さぁ、キスしてくれる?」 素直に謝る光希の腰を龍成がそっと引き寄せた。

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