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噂をすれば影

「おいち」 朝から食欲旺盛の莉子。もりもりご飯を食べていた。 ちょうどその時龍成のスマホが鳴った。 噂をすればまさに影。電話の相手は優だった。 ー龍、久し振りー 「地竜……じゃあねぇな。鞘師だったな」 ー別にどっちでも構わないー 「どうした?」 ーそのうち速報が流れる。そっちにもマスコミが押し寄せると思う。迷惑を掛けるがすまないー 「しずくとさくらは誰がなんと言おうが俺と兄貴とマイスイートハニーの娘だ。たとえ、実の父親かも知れない男が逮捕されてもふたりには関係ない」 ーそれなら良かった。莉子だっけ?可愛いだろうー 「あぁ、そうだな。でも、光希の可愛さには勝てない。光希が一番だ」 ー相変わらずだなー 「そういうお前だって未知とラブラブな癖に。遥琉としょっちゅう喧嘩しているって聞いたぞ」 ー喧嘩するほど仲がいいってよく言うだろう。俺は未知のそばにいれるだけで幸せなんだ。もう二度とそばを離れるつもりはないー 「優先生、未知のことお願いね」 ーその声は……光希か?分かってるよ。任せておけ。光希、未知が話したいって、どうする?あとがいいか?ー 「えっと……」 ちらっと龍成を見る光希。 「光希の大事なママ友に焼きもち妬く訳ないだろう。莉子は俺が見てるから安心しろ」 「ありがとう龍」 光希はスマホを握り締め廊下へ向かった。

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