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再会

「可愛い~~!」 心と那和の声が見事にハモった。 「莉子、ご挨拶は?」 光希に言われぺこっと頭を下げると、ささっと光希の背中に隠れてしまった。 「まさか遼成が四児の父親になっているとは思いもしなかった」 「兄貴には敵わないよ。な、裕貴」 「あぁ、甥っ子、姪っ子がたくさんいすぎて名前が覚えきれない。またひとり家族が増えるみたいだしな」 「え?聞いてないよ」 心と那和の声が見事にまたハモった。 「光希は知ってたの?」 「もしかしたら出来たかも……って未知が話してくれた。体調があまり良くないみたい。久し振りの妊娠だし悪阻が酷いかも知れない。真沙哉が出所したばかりで、余計な心配を掛けたくなかったんだと思うよ。心、那和黙っていてごめんね」 「ううん、大丈夫」 ふたりが同じタイミングで首を横に振った。 「遥琉も、遼成と龍成と同じで一妻二夫だって聞いた。もうひとりの旦那の優だっけ?俺のことを知ってるみたいなんだ。俺も優の顔は見たことあるんだが、それ以外のことはなに一つ覚えていなくて」 「言わずが花という言葉があるように、生きていくためには言わなくていいことや、思い出さなくていいこともある。そのうち思い出すさ」 遼成が真沙哉の肩をぽんぽんと軽く叩いた。

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